今回は市販品を組み合わせるだけで、家中に有線LANを構築する方法をご紹介致します。
1)市販品を組み合わせて、穴開けなどの工事不要で、自宅に有線LANを構築する方法を解説。
2)便利で快適な生活ができる、有線LAN対応の便利な機器を紹介。
3)簡単DIYで家中に有線LANを構築するための方法とアイディアを紹介。
無線LAN ( Wi-Fi ) の 電波だけでは ダメな理由
自宅からネット回線経由でインターネットに接続する場合、無線LANを利用している方が多いと思います。
無線LAN (Wi-Fi)は、電波を利用して機器を接続する特性上、どうしても電波障害などにより「スピードが安定しない」「接続速度が遅い」などの問題が発生することがあります。
無線LANとは違いケーブルで機器を接続する有線LAN接続は、通信が安定しておりスピードが速いため、快適なネット環境が手に入ります。
自宅に便利な有線LANを導入したいと思う方も多いと思いますが、素人が家中にLANケーブルを配線するのはハードルが高く、大変な作業で敬遠されます。
壁に穴を開けたりコネクターを自分で取り付けたりと、技術を習得するのに時間がかかり大変です。
今回は市販品を組み合わせるだけで、家中に有線LANを構築する方法をご紹介致します。
簡単なDIYで、お家まるごと有線LANを構築して快適なネットライフを送れるようにしましょう。
有線LANとは
有線LANとは、わかりやすくいうと ケーブルを使ったネットワークのことです。
有線LANのメリットは、電波を使った無線LANに比べ、障害物や電波の影響を受けにくい特徴が有ります。
離れた場所でも安定した通信ができるほか、電波の障害を受けにくいので一戸建てのお宅ではメリットが多いです。
「 自宅まるごと有線LAN」の概要
「 自宅まるごと有線LANを構築する 」
施工前は、1階と2階に無線LANルーターと子機を設置してネットワークに接続していました。
接続機器が多く、無線LANの障害によると思われる「接続が安定しない」症状が出ていた。
施工後は、主要な接続を有線LANに変更して、スマホなどは利便性を考えて無線LANに接続する計画としました。
1)実施したDIYの概要ですが、屋外から光回線を通じてネットワークに接続されているルーターからLANケーブルを分岐して各機器に接続しました。
2)1階のルーターから2階に設置したスイッチングハブまで、1本のLANケーブルで繋ぎ、2階の機器を分岐接続しました。
3)LANケーブルのコネクターなどは自分で取り付けず、市販のコネクタ付きLANケーブルを購入して配線するようにしました。
4)各部屋への配線は壁に穴を開けず、隙間などをうまく利用して配線しました。
1)壁にコンセントを付けたり、LANケーブルにコネクタを付ける専門知識は必要ありません。
2)壁に穴を開けたり、壁の中にLANケーブルを配線する作業は必要ありません。
3)市販品をうまく組み合わせて施工し、専門工事を止め費用を抑えます。
4)薄いケーブルなどを利用して、なるべく綺麗に配線します。
有線LANを導入すると便利な機器が使えるようになる
スマートフォンやタブレットの接続は、無線LANで問題はありませんが、その他の機器は有線LANで接続することをおすすめします。
有線LANで接続することにより快適に使える機器があります。
大半の機器は、「無線」と「有線」の両方に対応していますが、有線での接続が圧倒的に安定しているので有線LAN接続した機器は便利に使えます。
テレビ番組が録画できるハードディスクレコーダーを有線で繋ごう。
各部屋にある イーサネット対応のテレビに繋ぐことで、録画したTV番組を 他の部屋でも見ることが出来るようになります。
TV番組を どんどん予約録画して、個々の部屋に戻ってゆっくり、プライベートのテレビで番組を見ることが出来るようになります。
また有線LAN経由でレコーダーをネット回線に接続することで、外出先からTV番組を予約したり、録画した番組を閲覧することができるようになります。
家電メーカ各社でネットワーク対応のビデオレコーダーを発売していますが、ソニーがオススメです。
テレビを有線LANに繋ごう。
最近のテレビには、ほとんどの機種に有線LAN端子が付いているので確認しましょう。
テレビの接続は、無線LANで構築することも可能ですが、電波障害などで通信が安定しないので有線LANで接続することをおすすめします。
テレビをネット回線に接続することにより、テレビで YouTube を見たり、動画配信サービスによるエンタメを楽しむことが出来るようになります。
ハードディスクを有線LANに接続しよう。
ネットワーク接続に対応したハードディスクが販売されています。
名称は、NAS =ネットワークアタッチトストレージ (Network Attached Storage) で発売されていることが多いです。
思い出の写真や資料など大量データを、ネットワーク対応のハードディスクに有線LAN経由で保存してファイルを共有することが出来ます。
もちろん家族毎に個別の領域を確保することも可能です。
最近の機器は外出先から安全にファイルにアクセスすることが出来るようになっています。
番組録画とファイルデータの共有を両方を実現する、バッファロー の nasne (ナスネ)も便利です。
PCを有線LANに接続しよう。
PCを無線LANで接続している方も多いと思いますが、PCは有線LANでネットに接続した方が、閲覧スピードが向上して動作が安定します。
ノートPCに LANケーブルで接続するとモバイル性能が失われますが、それでも安定した通信と高速ネットサーフィンができるのは快適です。一度経験すると手放せなくなります。
ゲーム機器を有線LANで接続する。
ゲーム機を有線LAN接続することで快適なゲームプレーが可能となります。
配線ルートをざっくり決める
それでは「素人が簡単DIYで 自宅に有線LANを構築する方法」を説明します。
はじめに配線ルートを決めて、接続に必要なLANケーブルを用意します。
LANケーブルの長さを決める目安としてドアを回避方法をご紹介いたします。
ドアは、以外と周りに隙間があるので、すき間に配線できる薄さ約1.4mmのフラットLANケーブルを使用します。
ドアを回避する方法によって用意するLANケーブルの長さが大きく変わってきます。
歩行中に足を引っかけて転倒しない場所に配線ルートを決め、機器と機器の間の距離を計ります。
機器一台一台にケーブルを配線するとごちゃごちゃしますので、なるべくまとまった位置に集約するルートをにしましょう。
ルートを決める手順
配線ルートを決めるための手順を紹介します。
1)スタート位置を確認する。
2)光配線が家に引き込まれている場所が、配線のスタート位置となります。
ONU( Optical Network Unit )という、光終端末装置がありますので 空きのLANポートの数を確認します。
3)通常は 3ポートほど空いていると思います。2階に配線する場合は1ポート使用して残り2ポートで1階の機器を繋ぎます。
ポートが足りない場合は、スイッチングハブを設置します。
スイッチングハブを取り付けることにより1ポートで複数のポートが増設できます。
1階に接続する機器の数を確認して、必要数が増設できるポートが備わったスイッチングハブを購入します。
4)ONU( 光終端末装置 )から接続装置までの距離を測定して LANケーブルの長さと本数を決めます。
LANケーブルの長さについては、あまり正確でなくても大丈夫です。コネクターがすでに配線されている市販品のケーブルを使用するため、測定した長さ以上の既製品を購入すれば配線できます。
例えば 測定値が 5.3m であれば、7mの既製品を購入して余りのケーブルは束ねて収納します。
ケーブルの厚さが薄いフラットタイプのLANケーブルを使うと、配線モール1本の中に3~4本収納出来ますので便利です。
接続機器は、なるべく1カ所にまとめると配線がスッキリします。
電源が必要な機器は、電源配線のことも考慮してください。
必要量の配線モールを購入する。
キレイに配線するためLANケーブルの長さに合わせた配線モールを購入します。
配線ルートをどのようにモールで繋いでいくか、調査したルートからイメージしてください。
色はなるべく配線する壁や床に合わせたモールを選びましょう。
機器の互換性などを確認する。
接続する機器の互換性を購入する前に確認しましょう。
スイッチングハブ、LANケーブルのスペックを決める。
自宅LAN構築に必要な機器を揃えます。
自宅全体に有線LANを構築すると、設置した機器を後日簡単には変更できないので、将来を見越して少しハイスペックな機器を選ぶようにしましょう。
スイッチングハブ
必要なポート数を確認してスイッチングハブを購入しましょう。
筐体は樹脂製と金属製がありますが、発熱などを考えると金属製がおすすめです。
ハブの台数は必要最小限にしましょう。ハブによる分岐を繰り返すと全体の通信スピードが遅くなったりトラブルの原因となります。
おすすめLANケーブル。
狭い場所に配線するのであれば、フラットタイプ が おすすめです。
LANコネクターの爪が折れると機器に接続できなくなります。
一度敷設するとケーブルの交換が面倒なので、爪折れ防止タイプのLANケーブルを選びましょう。
カラーバリエーションが多く、長さ設定が豊富なメーカーのLANケーブルがおすすめです。
LANケーブルのカテゴリを決めましょう。
LANケーブルは、接続スピードなどによりカテゴリーが異なります。
今から購入するのであれば、CAT 6A 以上を選びましょう。
ケーブルの長さは、0.5m 1m 1.5m 2m 3m 5m 7m 10m 15m などが既製品として発売されています。
15mより長いケーブルは、フラットタイプでない場合や、ケーブルのカラーが限定されることが多いので注意しましょう。
屋内配線専用のLANケーブルは屋外では使用しないようにしましょう。
光回線が起点、各部屋に配線を伸ばそう。
始点の ONU( 光終端末装置 )周辺が最も配線が集中する場所なので、ケーブルが乱雑となり見栄えが悪くなります。
ケーブルボックスを設置して、接続装置や電源、LANケーブルなどをボックスに収納して、見た目をスッキリ、おしゃれに配線するようにしましょう。
配線モール。
ルートに合わせたてモールも購入しましょう。
LAN配線はモール内に隠して配線することをおすすめします。
配線をむき出しにしていると、ペットや小さな お子様が絡まったり、つまずいて思わぬケガをすることがあるので、きちんと処理しましょう。
サイズや色が豊富で、コーナーなどのパーツの種類が豊富なメーカーのモールを購入しましょう。
複雑な形状の壁にモールを沿わせるのは難しいので、なるべく簡単なルートになるように計画しましょう。
LANケーブルを配線して購入機器を接続しましょう。
必要とする機材が揃いましたら作業を開始しましょう。
一度配線作業をはじめると家中がゴチャゴチャしますので時間に余裕を見て日程を計画しましょう。
仮配線して接続機器が正常に動作するか確認しましょう。
事前に取扱説明書などを確認して作業に間違いが無いようにしましょう。
高所からの転落事故などケガに注意しましょう。
まとめ
今回は市販品の組み合わせだけで、自宅に有線LANを構築する方法をご紹介いたしました。
簡単DIYで、お家まるごと有線LANを構築して快適なネットライフを送れるようにしましょう。
皆様 全ての方の ご自宅に採用できるアイディアではありませんが、参考にしていただければ幸いです。
自宅の有線LAN構築に挑戦してみましょう。